滋賀県東近江市 永源寺発祥の永源寺桜
(滋賀県大津市 柳ヶ崎湖畔公園)
永源寺地区から一時姿を消し、地域の方達のご尽力により復活した桜
日本の桜の本を作ることは、私の暮らす滋賀県大津市の近江神宮の植物をボタニカルアートに描いてまとめた書籍 The Japanese Botanical Illustration Ver.Omi Jingu を出版した時に、世界平和を願い愛媛県の高岡正明氏によって、30年かけて育種された桜『陽光(ヨウコウ)』を、近江神宮の参道で見上げながら描いた時から、伝わっていたメッセージでした。
そんな声に導かれて、同じく地元の桜をボタニカルアートに描いてお伝えした書籍 大津京の桜~咲麗を辿って歴史と文化に出会う街 を製作した時に、日本の桜の現状について知ることになります。
🌸京都新聞滋賀版 2021年1月13日朝刊にて大津京の桜の本をご紹介してくださいました🌸
日本の桜前線の目安とされる染井吉野(ソメイヨシノ)は、公益財団法人日本花の会では、様々な理由より平成17年度より苗木の配布を中止され、新たに『神代曙(ジンダイアケボノ)』という桜が、染井吉野の代わりとして植樹されていっていました。神大曙は、染井吉野を親に持ち、曙(アケボノ)という名前でアメリカに渡り、再度日本に帰ってきたところ、曙とは違う花を咲かせることから、新しい種類と認定された桜です。東京都立神代植物公園にて発見されたことから、この名前が付きました。
神代曙の原木
(東京都立神代植物公園)
染井吉野が日本から消えてしまう?日本の桜の代表とされる染井吉野は、日本に元から自生する野生種ではなく、人の手によって作られた園芸品種の里桜であることから、長く美しく咲かせるためには人の手によっての維持管理が必須となります。調べていくうちに一見心配に見える染井吉野の古木化も実は幹の中で再生を果たしている様子であることを知りました。正しい知識が一般に広がれば、市街地から消えて行く染井吉野の減少を止められるしれないと希望が見えました。
日吉大社を発祥とする日吉桜
(滋賀県大津市 比叡山坂本参道)
日吉大社境内や地区から絶滅し、地域の方達のご尽力により故郷の桜として復活
桜と月を愛した歌人、西行法師の詠んだ日吉桜の和歌
そこで日本の宝である桜を未来へつないでいく為に、桜の今を知りお伝えして行く事にしました。
現在、日本に300から400種類あるという桜について、見つめ描きながら学んで行きますので、よろしかったらお付き合いください。
🌸日本の桜のボタニカルアートはInstagramでもご紹介しています。よろしかったらご覧ください。
ヘレンケラーの植樹された桜の孫桜(八重枝垂れ桜)
(滋賀県大津市 柳ヶ崎湖畔公園)
桜は日本の自然と文化に欠かせない宝です。前作の著書大津京の桜製作時に今の桜の現状を知り、未来へつないでいく為にさらに深く桜を学びお伝えしたいと考え、私の生まれ育った京都にある沢山の社寺を発祥とする桜が数多くあると知り、2022年早春から2024年までに懐かしい京都の桜の名所で出会いスケッチした、250種類の京都に咲く日本の桜を3部作にてお届けして行きます。
斎王桜
(京都市北区 上賀茂神社)
御所桜
(京都市北区 上賀茂神社)
2021年の春、曾祖母の100歳を記念して植樹した桜に飛騨神岡まで会いに行ってきました。約20年ぶりにどんな桜だったのかと楽しみに伺うとそれは、真っ白な美しい里桜でした。その時に曾祖母の故郷を発祥とする『神岡桜』という名称の桜もあることを知りましたが、残念ながら手掛かりがなく、見つけることが出来ませんでした。桜の今を知る旅の途中に、その桜も探したいと願っています。神岡桜をご存じの方がおられましたら是非ご一報いただければ幸いです。
曾祖母100歳記念に植樹依頼された里桜『長寿の桜』
(岐阜県飛騨市 神岡振興事務所)
書籍やHPに掲載した文章や絵、写真等の無断転載転用は固く禁じます
青い薔薇社
© All rights reserved
Kuni house